2023/03/21

大熊町へ現地調査へ行ってきました

こんにちは、市川研究室M1の齋藤嵩です。
今回のブログでは、福島県大熊町を対象としたプロジェクトで現地調査に行ってきたことについて紹介します。このプロジェクトは、大熊町として取り組むべき事を明らかにし、実際に実験することを目的としています。

大熊町は、温暖な気候を生かしたナシやキウイの果樹栽培やサケ、養殖のヒラメが有名な地域でした。しかし、2011年3月に発生した東日本大震災、原子力災害により、一時全町避難を経験した地域です。将来的には、「原発事故があった町」ではなく「ゼロカーボンタウンの先進地」として、語れるまちづくりを目指しています。

これまでプロジェクトの活動では、町のビジョンを調査したり、オープンデータを用いて町の傾向を明らかにしたりなど現状分析を行ってきました。今回の現地調査は、その結果が正しいのか、またその背景にはどのようなことがあるのかを知るために、現地に訪れました。

学生のみでの現地調査だったため、車が使えないという制約の中で、町の循環バスと徒歩のみでの移動を経験しました。傘もさせないレベルの大雨の中、ネクサスファームに向かって1時間ほど歩いていると、たまたま大熊町の復興支援委員の方に遭遇しました。その方は私たちの事情を聞いて、車に乗せて目的地まで連れて行ってくれました。その後、私たちを宿泊するホテルまで送ってくださりとても助かりました。実は、翌日もそこで出会った別の方に、大熊町を代表する様々な施設を案内して頂きました。二日間でとても人の温かみを感じました。

様々な施設を訪れたのですが、特に印象的だったネクサスファームについて紹介します。ネクサスファームは、大熊町に戻ってくる人の雇用の受け皿にすることを目的として建てられ、ビニールハウスでのいちごの栽培を行っている施設です。
特に印象的だったのは、高齢者の働き口にもなるように、自動化する部分と手作業で行う部分を分担していた部分になります。この施設は農業未経験者でも容易に作業できるように、機械の力を用いて、人の負担を最小限まで抑えることを追及して考えられていると感じました。その他にも、町のゼロカーボン政策に対しての配慮していたり、作業効率を向上するために1人1人の仕事量も可視化したりなど様々な要素の詰まった施設であることを実感しました。

市川研究室では、ほぼすべてのプロジェクトで対象である地域や店舗などに実際に現地調査をしに行きます。これまでにも飲食店を対象とするプロジェクトでは、お客さんとして店舗に訪れたりもしました。コロナ以降、様々なイベントがオンライン開催されたり、対面とのハイブリット開催のものも増えましたが、是非現地に行ってみてください。

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