2023/02/16

【gPBL2023@ITB】~0日目~市川研究室、インドネシアに立つ。

 こんにちは。私たち市川研究室は卒業論文との戦いを終えた後、国際交流と課題解決型学習を求めてインドネシアに旅立ちました。その様子を修士一年の山崎がお送りします。今回の投稿から、続けてgPBL編 in Bandungをお伝えします。市川研究室のカリキュラムの一つであり、さまざまな教育的思惑が込められた海外武者修行、Teaching Assistant(以下TA)として参加する修士一年生が順番に投稿していきます、どうぞ最後までお付き合いください。

地元のバスに乗車する市川研究室一同

 早速ですが皆様は、インドネシアに行った経験がありますでしょうか。一度は聞いたことがあるであろうバリ島や、多数のムスリム文化施設、そして高温多湿な熱帯気候で、街中にはバイクの群れ。どうも東南アジアのイメージが混同しがちな私ですが、こういった特徴を述べられる理由の一つとして、インドネシアにはたくさんの友人がいます。というのも、昨年の2022年の秋にて、インドネシアの工科大学であるITB(バンドン工科大学)の研究室と私たち市川研究室の共同プログラムが開催され、多くのインドネシア人の学生が芝浦工業大学にやってきたことがあります。今回はそのプログラムと関連したもので、私たちがインドネシアに行くという形です(プログラムの詳細は次の記事をご確認ください)。

合計13時間の旅路の末に

バンドンまでの道のり

 ところで連携するITBがあるバンドン市は、ジャワ島の中でも山に囲まれた内陸に位置します。加えて実に面白い地理環境で、四方が山に囲まれたこの地域は避暑地というのにふさわしく、海外では珍しい温泉がある地域でもあります。歴史的にもオランダの植民に関連する施設や、旧日本陸軍の跡地、そして東南アジア初のムスリム寺院など、価値のある地域です。

 一方で、そんな魅力的な地域に向かうのに払った我々の犠牲は少なくはありませんでした。冒頭でも触れたように車が非常に多い地域であることは間違いないのですが、それらは公共機関が未発達な地域に共通する特徴です。つまり、私たちはバスでこれらの渋滞と戦うことになり、空路で約8時間、そして税関・入国審査に手間取り9時間、ここに移動時間やご飯など含めて13時間の大行軍です。20時間程度かかったリスボンへの旅路を経験した私たちには、些細な問題だと思っていましたが、メンバーの顔には疲労が現れていました。

疲労状態で初のインドネシア料理

 ご飯に関しては、一度は海外を経験した学生曰く、一番まともという声も上がってます。インドネシア人日本人に味覚が近い、あるいはそれなりに日本文化を取り込んだ、チャーハンや麺料理といった馴染みのある料理もちろん、過度に甘いものや過激な辛味を含んだ料理には要注意です。

 海外を初めて経験する一部のメンバーは、不慣れな環境に不安を抱きながら長時間のバス移動を眠って過ごしました。間も無く、Global Problem Based Programが始まります。

システム思考とビジネス思考の遭遇

 さて、ここだけの話ですが市川研究室のメンバーにはミッションがあります。私たちが目指すべき人間像はシステム思考ができるマルチロール人材です。この人材と対照的な人材自体が、経験豊富な専門家であり、彼らは経験をもとに非常に直接的に結論を示します。今回のITB側で参加してくれている学生たちは、ビジネスのスペシャリストです。彼らと市川研究室のメンバーが協働する際に、いかに思考を言語化し定量的に判断できるかという部分は市川研究室のメンバーにかかっています。感覚と経験によるデザイン思考と定量的意思決定を示すシステム思考のバランスの案配が、彼らに委ねられているわけです。果たして、これらがうまく行くのか、このPBLの成功の行く末を私はTAとして見届けようと思います。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。 山崎

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