2023/04/06
【gPBL2023@ITB】PBLはフレームワークから抜け出すサバイバル

ブログを担当するのは、修士2年でこの春に博士課程に進む藤田です!
今回のプログラムに参加したのは、バンドン工科大学のSchool of Business and Manegementに所属する修士生が17人、芝浦工業大学の市川研究室に所属する学部生が15人、全員で32人でした (:

バンドンと市川研のつながりはいつから?
実は…バンドンと市川研究室のつながりはgPBLからではなく、市川先生(SIT)とマナハン先生(ITB SBM)が学生時代に同じ研究室に所属していたこと、またそれより先代の先生間で、社会システム科学を扱っている、ファミリーのような大きな繋がりがあることがきっかけなんです!バンドンで皆さんから「君もシステムマフィアなのか?」なんて何回も聞かれました(笑)システムとして物事を捉える取り組みは、代々変わっていないことで、私たち研究室の根幹です。
この根幹にいらっしゃる木嶋恭一教授(下の写真、前列の左から5人目)に誘われ、プレジデント大学を訪問してきました。プレジデント大学とバンドン工科大学が、インドネシアにおけるサービスシステム科学を題材に、協力の機会やステークホルダーの連携を求めてどうしていくべきか、といった議論の場が設けれました。
木嶋恭一教授(前列左から5番目の方)は、システム科学者であり、現在は東京工業大学名誉教授で、国際システム科学学会会長も務めていらっしゃいました。この方は、現在もバンドン工科大学で教鞭を取っていらっしゃり、教え子たちがインドネシアで社会システム科学を派生させているのです。すごい家系図が書けそうです…
ちゃっかり、研究室とこのプロジェクトの紹介もしてきましたよ。このプロジェクトに共催・協賛してくださる大学・会社様、是非お声かけください!


システム工学を用いたGlobal Problem Based Learning
こんな歴史の長い社会システム科学ですが、今回のPBLではシステム工学アプローチと言われる体系化されたステップを学生たちは踏んで、社会問題解決を目指しています。問題を構造化して捉えることで、解決につながるボトルネックを見つけます。そして、そのボトルネックに対して効果の高い最適な解決策を提示します。


システム工学アプローチには、多くのフレームワークが使われています。例えば、SWOT分析、KJ法、4P分析、AHPなどです。フレームワークは標準化され多くの人が簡単にそのメソッドを活用できたり、チームワークにおいて共通理解を持ちながら、作業を進めることもできます。
しかし、問題解決を導くことが重要であって、手法はなんでもいいのです。これは研究室のポリシーも同様です。トピックにあった思考や手法を使い分けていけることが重要なんです!芝浦工業大学のシステム工学の授業で扱われている技法とツールだけでも、こんな(下左図 )にあります。ですが、これが良い手段なのかは、プロジェクトによって変わりますよね…授業では、まずは先生方が決めた方法で、課題発見をしていきますが、全ての課題解決が同様のフレームワークに当てはまるわけないんですよね ;(
ここで学生は「これまで習っていたフレームワークはなんだったんだ〜授業で習ってきたことと、違うぞ!」と唸ります(笑)プラスして、バンドン工科大学の学生は、馴染みのないシステム工学ですから、「なんでこれしないといけないの?」「この手法でないといけない理由は?」「私たちは今なんのために、何をしているの?」といった質問攻めを受けるのです…そうすると、授業のフレームワークを分解し、「どの手法が何を整理でできるのか」「この整理が必要なら、なんの手法が良いか」と、パーツが組み立て直せるようになります。


1)Masahiro INOUE, Hiroshi HASEGAWA, Systems Engineering Education Based on Evolutional Project-Based Learning
PBLサバイバルを乗り切る学生は変貌する…
これまで習ってきたシステム工学は、インドネシアのベンチャー企業に、そう簡単にフレームワークは当て込めないことを痛感しながらも、学生はこれまで習ってきた体系知識を噛み砕き、解決策を作り上げます。教科書ではない動的なトラブルや障壁を乗り切った学生は、一皮も二皮をむけます。
時には、英語でうまく伝えられないと自信をなくしたり、もっとうまくスライド発表ができるんだと後悔したり、海外らしい体験で新しい経験をしたり、、授業では絶対に学べないことを10日間で経験してきました。



今夏、ビジネスコンテストへの挑戦!
今回のプログラムで学んだことを活かして、6月から8月に新たなグループで、芝浦ビジネスモデルコンペティション(SBMC)に挑戦します。このコンペティションで入賞したグループは、本格的に起業をします。次回のgPBL2023@SITをお楽しみに!


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