2022/09/02

【第30回社会システム部会研究会】より良い地域包括ケアシステム構築のための指標定義とシミュレーション評価

修士2年の藤田です。2022/8/28-29に開催された社会システム部会研究会@三浦海岸の報告をします!

今回、修士研究である「より良い地域包括ケアシステム構築のための指標定義とシミュレーション評価」を研究発表として現地点での成果を発表してきました。

皆様は、地域包括ケアシステムをご存知でしょうか。地域包括ケアシステムは以下のように提言されているしくみです。

2025年を目途に、高齢者が重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に提供するもの

厚生労働省

地域包括ケアシステム構築には各自治体が苦戦しています。その要因である地域包括ケアの評価軸がないことやシステム構造が解明されていないことに問題提起したのが、この研究の背景です。そこで、本研究では地域包括ケアシステムの指標定義とシミュレーションにより、自治体による政策立案への貢献を目指しています。概要図は下図に示しています。

現地点での成果は地域包括ケアシステムの指標策定(5分野44項目)をし、1718市区町村の評価を行っています。また,指標結果を1718市区町村を見るのは評価結果を偏差値化し,全国市区町村の5カテゴリからなるレーダーチャート作成しています!

埼玉県市区町村の住まい評価を例に示します。このように、現行体制の強みや弱みを一目で把握でき、他市区町村との比較や類似している地域の発見を行うことができます。埼玉県は比較的評価が良いです!

また、指標をもとにした政策のシナリオ分析のために、シミュレーションモデルをエージェントベースシミュレーションで構築しました。さいたま市における利用者(User)の訪問サービス利用の需要と提供者(Carer)の訪問サービスの供給を再現しています。

市川研究室は論文提出が他の研究室より1ヶ月早い12月31日提出ですので、後4ヶ月でこの研究を仕上げられるよう頑張りたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

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