2021/12/05

【JASAG2021秋期全国大会】保健所における感染症レジリエンス向上のためのゲーミング趣味レーションの開発と実践

修士2年の松井です.
2021年12月3~5日に,日本シミュレーション&ゲーミング2021秋期全国大会に参加してきました。この学会は災害訓練や教育を体験型学習を通じて、効果的に獲得する方法(ゲーミング)について研究する学会です。2021年度大会は福岡にある九州産業大学で開催されました。

私は「保健所における感染症レジリエンス向上のためのゲーミング趣味レーションの開発と実践」というテーマで、開発した行政支援リーダー研修の研修キットの説明と成果を報告しました。行政支援リーダー研修についての詳細は、別ページにまとめてあります。

会場発表を行っている図

オンラインとのハイブリット開催であったため、若干音声トラブル等ありましたが、無事発表をすることができました。
会場では、感染症によって大きく被害を受けた大阪府や京都などの先生方も多く参加しており、保健所における感染症対策に非常に興味を持っていただきました。

また,今回は久々のオフライン開催と言うこともあり、さまざまな研修キットを生で見ることができました。

(↑ 右:今回発表した訓練キット,左: 実際の株式会社サイゼリヤの研修に使用されている店舗運営ゲーム)

特に、立命館大学の湊宣明教授が発表していた「宇宙飛行士訓練を応用した遠隔チーム行動シミュレーション訓練の効果検証」は、リモートワークにおけるコミュニケーション能力と,遠隔で通信をしながらさまざまな作業を行う宇宙飛行士の能力に同一性を見出し,NASA等で行われる訓練プログラムを改良した訓練ゲームを作成し,その有用性について検証を行っていました.非常に着想が面白く,また,新しい働き方を検討する上では非常に面白い研究であると感じました.

また,今回の学会は「CPS(サーバーフィジカルシステム)社会とシミュレーション」というテーマで開催されており,エージェントベースシミュレーションを用いた社会シミュレーションの開発などを行っている,当研究室の市川学准教授もパネルディスカッションに参加をしました.

CPSについて語る市川准教授

シミュレーションを用い,現実に起こりうる未来を予測し,そのための対策を訓練ゲームとして検討できるのがシミュレーション&ゲーミングという学術領域の魅力の一つです.

当研究室では,感染症や地震,風雨被害などの災害を中心とし,さまざまな対策を検討できるゲーミングの企画,作成,運営を行っています.ご興味があれば,フォームよりご連絡ください.

著者プロフィール

2021年度 システム理工学専攻 修士2年
電子情報システム学科出身
感染症対策と危機管理に関するシミュレーションが専門です。

関連記事はこちら