2023/11/16

【第82回日本公衆衛生学会総会】学会に参加してきました! 修士1年 関颯太

こんにちは、修士1年の関です。
今回は、2023年10月31日〜11月2日に開催されました、第82回日本公衆衛生学会総会への参加報告をします。
開催地はなんとつくば!僕の好きな建築家の磯崎新がデザインしたつくばセンタービルを拝むことが出来ました!
かっちょいい!

1日目
初日は市川先生や、研究室の仲間のポスターセッションを見学しました。ポスターセッション3つで1つの発表となる大作です。簡単説明すると、防災にどのようにデータを活用するかということを論点にして、仮想的な災害被害を作り出すシステムや、データの可視化システム、防災訓練の支援システムなどの開発が発表されました。
我々の研究室は最前線に立つ専門家達の意思決定をどのように支援できるか、ということをデータやシステムを用いて行っています。災害地に派遣される複数の領域の専門家が、被災地の回復を目的に連携を図り、行動していく必要があります。我々の専門性とは、単一の領域への専門性ではなく、複数の専門性を繋ぐという意味の専門性を持っている研究室です。今回のポスターセッションでは、現場の専門家の皆様から様々なコメントを頂きました。システムで考慮した方がいい側面や、現実のもどかしさなど、様々なフィードバックを頂きました。それらのひとつひとつに対して真摯に対応し、現場の生声をシステムに反映するということが、改めて重要であると感じたセッションでした!

2日目
2日目は、会場のセッションを回りつつ、ポスターセッション会場にあった企業ブースから、TOPPANが提供する医療情報分析・提供サービス「DATuM IDEA」をご紹介します!
TOPPANは患者の疾患情報や、状態、治療履歴などのデータを電子カルテデータから抽出、匿名化し、データ分析システムをサービスとして提供しています。これまで専門性が高く、取り扱いが難しかったカルテデータをサービス化することにより、直感的な操作で、医療ビックデータの解析が可能になります。現在は、自治体や保険会社を主要顧客としてサービスを提供しているとのことです。デジタル化社会において、様々なミクロデータが取得、分析可能になってきました。さらに、こうしたミクロデータが時系列で紐づくことによって、様々な現象の理解と対策が可能になってきます。しかしながら、個人のプライバシーに関わる情報の取り扱いには細心の注意が必要です。現代社会は少しずつデータとの付き合い方を模索している最中ですが、社会のみんなが幸せになるようなサービスのあり方を模索し続けることが重要であると感じました。

3日目
とうとう自分の出番がやってまいりました!
「地域特性に応じた医療機関へのアクセシビリティ評価基準の模索」のタイトルで口演を行いました。私の研究は、地域への医療サービスの供給状況をアクセシビリティという観点で分析したものです。具体的には、街区の一点一点から最寄りの医療機関までへの到達時間を、日本全国解析することによって、アクセシビリティの地域格差を可視化し、地域におけるアクセシビリティの評価基準として適正なものを探るという研究です。医療機関は、主要診療科ごと、病院規模ごとで解析し、詳細なアクセシビリティの分析が可能になりました。分析結果としては、人口規模が大きいほど到達時間は小さくなる傾向があったが、人口規模が小さくなるにつれて同一人口規模でも到達時間に差があることがわかりました。そのため、一定の人口規模で区分した上での、相対的な評価基準の策定が有効であると考えらます。さらに、医療機関の属性における傾向の差もあったため、属性に応じた評価基準の策定も必要であると考えられます。
会場ではいくつかの質問を頂きました。今回は交通手段は車に限定して解析しましたが、その他の公共交通機関を利用した際のアクセシビリティの差分がみれるとおもしろいといった意見や、診療科別で分析しているところを、疾病に対応した診療科単位で見たいといった意見を頂きました。今後の研究の発展に非常に参考となりました!自身の学生生活で初めての学会発表でしたが、とても有意義なものになったと感じております!

余談
つくばセンタービルの一階にはコワーキングスペースとカフェが入居していました。コワーキングスペースには様々なスタートアップなどの企業の人が作業しており、常に熱気がありました。磯崎新のつくばセンタービルへの難解な理論はさておき、ポストモダンの歴史的作品が、今現在日本の未来を切り開く企業を支援しているという事実が、建築を志す自分としては非常に感動しました!

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