2024/02/22

2024年01月21日-22日 福島県大熊町現地調査

こんにちは!
学部4年生の加藤です!

私は福島県大熊町にて,新しいことを始められないか検討するプロジェクトに参加しています.
そのプロジェクト内でオープンデータを用いて行った事前調査・分析結果を実際に確認するため,1月21日と22日の2日間,現地調査を行いました.
その時の現地の様子を自分の感想を交えて報告させていただきます.

1日目

初日は,大熊町唯一の鉄道駅であるJR大野駅周辺,事前調査で分かった中心地区である「linkる大熊」周辺の調査を行いました.
豪雨,かつ暴風警報が発令されていたこともあり,日曜日でしたがどの施設にも人影は少なかったです.

特に,大野駅周辺は施設もありませんでした.
特に駅より海岸側では,避難指示が解除されてから日がさほど経ってないこともあり,人影がないだけでなく,瓦礫の撤去や除草が完全には終わってない家も見受けられました.
一方,内陸側は工事が進み,除染作業の関係で除草作業が進んでいるため,かなり綺麗に見えました.
ただ,その後「linkる大熊」周辺へ移動する際に利用した,生活循環バスの運転手さんに聞いた話では,ほとんど人は住んでいないようです.

公営住宅,コンビニ,食堂,交流センターなどが集合した場所である「linkる大熊」周辺は,たまたまボランティアの方が足湯・マッサージのイベントを開催しており,震災以前から大熊町内で生活していた住民の方が2・3人いらっしゃいました.
そこで住民の方から,大熊町だけでは生活必需品が揃わないこと,車がないと生活ができないことといった生活の中で不便なことなどを聞くことができました.

また,大熊町内を視察中,大雨の中で歩いている私たちを見かけた住民の方が車で送ってくださったり,その方の伝手で大熊町の雇用創出のために設置されたネクサスファームで働いていらっしゃる方と出会ったりと,移住してきた町民の方に話を聞くことができました.
お二人とのお話の中で特に印象的だったのは,ネクサスファームは雇用を生み出すために設置したにもかかわらず,必要な労働力の半分以下の人数しか集まっていないことでした.
その背景には,避難指示が解除されて帰町した人の多くは高齢者かつ補助金をもらっているため労働の必要がないであろうこと,町内に住む労働人口のほとんどが原子力発電所での作業員であることがあるのではないか,とのお話でした.

2日目

2日目は,隣町ではありますが大熊町住人の生活を支えるさくらモールから始まり,大熊町内の大熊町移住定住センター,インキュベーションセンター,学び舎ゆめの森などの調査を行いました.

さくらモールはホームセンター,ヨークベニマル,ツルハドラッグが入った施設であり,町内では揃えられない衣服の取り扱いもありました.
また,大熊町内の生活を支えているとの話の通り,初日にお話を聞いた方にもたまたまお会いし,生活をする上でさくらモールが重要な役割を担っていることを再確認できました.

その後は大熊町移住定住センター,インキュベーションセンターへ行き,現在行われている町民や元町民への取り組みや移住希望者への取り組み,企業への取り組みを調査しました.
この二つの施設を見学する中で,企業への取り組みといったところはある程度進んでいるように感じましたが,企業ではない個人への取り組みはまだあまりうまく進んでいないように感じました.

最後に見学した学び舎ゆめの森は,かなり開放的な空間となっており,カリキュラムも子供達で決めるなど,自主性を重んじた施設でした.
ワークショップも頻繁に行っているらしく,調査日当日もワークショップが行われており,子供達は企業の紹介するロボットに夢中になっていました.
お会いした副校長先生のお話では,保護者がゆめの森の教育方針に共感したり,子供が元の生活に馴染めなかったりといった理由から,都心から引っ越しをして通っている生徒さんもいるとのことでした.
実際に見学してみても,自分が受けてきた義務教育とは大きく体制が異なり,子供たちも楽しそうに学んでいるように見えました.

全体を通して

東日本大震災や原発事故からおよそ13年が経過しましたが,建物の数の割に人の気配がないことや,店が非常に少ないことから,まだまだ震災の跡が残っているように感じました.

また,現在の住民は大熊町で最後を迎えたいと考えている高齢者や,廃炉作業のために働きに出ている人が大半となっていますが,今後大熊町を発展させていくためには労働人口を増やす必要があるように感じました.
そのために重要となるのは移住してくる人となりますが,移住を促すための魅力を創出していくにはまだまだ課題があるように思います.
特に大熊町内で生活必需品が揃わないこと,衣類に関してはそもそも店舗がないことなど,労働者にとっては日常生活を送る上での課題は重要となってくるのではないでしょうか...?

一方で,人が少ないからこそ,元の環境が合わなかった生徒が引っ越してきたり,様々な種類のイベントを開催したりできる強みもある思います.
特に,町民の方々の温かさを感じました.
こういった長所をうまく利用したり,伸ばしたりしながら,大熊町の復興・振興が進んでいけたらいいなと思います.

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