2023/10/31
社会システム科学研究会 WOODWORK

社会システム科学研究会の活動の一つを紹介します。社会システム科学研究会は、市川研究室の学生と社会実装に興味がある3年生以下の学生が3-5人ほどの班に分かれて、半年ほどのスパンでシステム工学の手順を踏みながら、最終的にクライアントに各班の提案をプレゼンします。
今回は、御徒町にある家具屋WOODWORKのリブランディングが課題でした。WOODWORKは一人ひとりが、〈Maker〉として、日々家具づくりに向き合っています。御徒町にある店舗には、地下には無垢の木と異素材を組み合わせた家具を作っている工房と、家具をくつろぎながら楽しめる空間としてカフェを併設しています。(参考:https://woodwork.co.jp/)
カフェはSNSを通じて訪れる若者が多く、WOODWORKのようなこだわりの家具を購入する層とは顧客層が異なっています。この課題を解決し、家具の購入につなげるためのリブランディングのアイデアを考えました。
最終発表における各班のリブランディングのアイデア
・高所得層はお酒を好む傾向があるため、バーを併設する
・飲食物購入時にお客様の端末で決済することにより、決済後に着席した席に応じて家具の情報を手元の端末に表示する
・お祝いの品としてWOODWORKの小物をお勧めする
・カフェと家具でSNSのアカウントごとに役割を持たせる
・店内レイアウトを変更し、家具を店内奥まで連続して配置することで、お客様を奥まで誘導する
インタビュー
参加してくれた2年生
Q1. どのようなきっかけで参加しましたか?
A. システム工学Aの演習のTAさんに誘われて参加しました。
Q2. 社会システム研究会に求めてきたことは得られましたか?
A. 授業で学んだシステム工学を自分の中で生かすために、シス工の学びなおしをし授業外でサイクルを回す機会を求めて参加しました。ただ、今回のテーマである家具屋やカフェが自分の興味と少しずれていたため、自分の興味がある分野にシステム工学を応用したいと思っています。KJ法などを実際のクライアントの案件に対して行ったことは学びになりました。
Q3. また参加したいですか?
A. 授業やサークルやバイトとの兼ね合いで、時間的に厳しいため、3年になったら参加したいです。
市川研究室の4年生
Q1. システム工学の知識を活用できましたか?
A. BSやニーズ分析はシステム工学に沿って、アイデアをまとめました。さらに、ビジネスの知識も必要なので、システム工学以外にもSTP分析や4P、4C分析も用いました。
A. ブレストや目的・ニーズ展開の際にシステム工学を用いました。さらに、提案の材料を検討する際にも役に立ちました。
Q2. システム工学Bとの違いは何ですか?
A. システム工学的思考を用いることは授業と同じですが、社会システム研究会では、どの場面でどの手法使うかを考え、選ぶことができます。また、クライアントがいるため、相手の要望を理解して納得してもらえる提案を考える必要があります。
Q3. クライアントが満足するような提案はできましたか?
A. 今回は、新しいビジネスプランを提供したから、顧客は満足したと思います。
A. 私の班で提案した案は、現状のWOODEORKさんの商品を用いた新たな家具購入の仕組みであり、リブランディングといえるほど顧客に与えるイメージが大きく変わらない提案だったと反省しています。WOODWORK×(ほかの分野)のほうがリブランディングのインパクトがあったかもしれないです。
A.(留学生) デザインがシンプルな家具屋はほかにあるから、もっと斬新にイメージを変えないとリブランディングとは言えないと思います。例えば、WOODWORKのこだわりである木を活用して、ニッチな趣味である高級スピーカーや木製ヘッドフォンとコラボする案もありだと思います。
おわりに
このように、社会システム科学研究会では授業の知識を応用して、クライエントに合わせて手法を選択し、社会実装までの経験を積むことができます!
興味があれば、5号館2階の市川研究室を覗いてみてください。待ってますー!