第24回社会システム部会研究会で優秀賞を頂きました

posted in: 学会 | 0

本記事について

2021年度,修士課程で市川研究室に所属している嶋直紀です.市川研究室の学生は,年度末に社会システム部会研究会で発表することが義務となっています.本記事では,2021年3月に開かれた『第24回社会システム部会研究会』について報告させていただきます.

研究会の様子

コロナ禍のつづく中,第24回の研究会はオンラインで2日間,開催されました.研究会には,さまざまな大学や機関からの学生や研究者が出席し,研究発表をします.

私は,研究会1日目の最後のロング発表枠を頂きました.ロング発表は,発表の時間20分・質疑応答の時間10分の合計30分間の発表枠です.発表枠はロングの他に,ミドルとショートがあります.

これらの発表枠は,研究会に向けて事前に提出した論文に対して,出席する先生方の評価をいただいた上で判断されます.また,発表プログラムには,パラレルセッションとメインセッションがあります.パラレルセッションは,同じ時間帯に複数の会場が開かれます.それに対してメインセッションは,同じ時間帯にひとつの会場のみが開かれます.

ロング発表は,メインセッションであるため,研究会のすべての出席者が注目する発表時間となっています.そして,研究会には社会システム科学分野における錚々たる先生方がご出席されます.そういった場で研究発表をして,フィードバックを頂ける経験はとても貴重な経験といえます.

研究会当日,私は市川研究室のゼミ室で発表を控えていました.当日のプログラムで,私の直前のロング発表者の御二方は,それぞれ社会システム科学分野の研究で多くの功績をもつ先生方でした.そのため,発表の前はとても緊張をしてしました.発表練習が自分としては十分とは言えないなかで,少し投げやりになる気持ちもありました.しかし,時刻が近づくにつれて,集中力とともに発表に対するモチベーションが上がってくるのを感じました.発表中は,とても緊張感のある30分間を経験しました.発表を無事に終えることができ,完璧ではありませんが,自身の経験の中で最も質の高い発表をしたという確信を持つことができました.また発表後は,私の研究内容に対して,先生方の議論が盛り上がる様子を見て,大変嬉しく思いました.私の発表後には企画セッションがあり,市川先生を含めた社会システム部会の先生方数名による,将来的な構想についてお話を聴くことができました.

2日目の研究会の午前は,多くの研究についてショートの発表が行われました.そして,2日目の午後には,市川先生の師である出口弘先生の特別講演がありました.特別公演は4時間にわたるプログラムが予定されており,一体どういうお話があるのかと,とても興味を持っていました.講演の内容は出口先生が問いつづけてきた『主体を含む複雑系』についてのお話でした.これまでの科学観さえも俯瞰し,社会システム科学という知がどのように在り,その知的営為がどうして私たちにとって重要であるのかということについてのお話しだったと理解しています.

結果

2日目の研究会で,私の学士研究『国内におけるCOVID-19の流行シミュレーションの構築』の発表に対して,優秀賞を頂くことができました!写真は,数日後に届いた賞状とともに友人に撮影して頂きました.

研究会の感想

2日間を通して,研究会で賞をいただき,先生方の将来的な構想や,出口先生の特別講演を聴いた経験などからの私自身の感想をお話しします.

まず,私自身の背景をお話しします.私は,学部2年生から学内の『社会システム科学研究会』の活動に参加し,学部4年から市川研究室に所属して,ゼミやプロジェクト,総合研究を経験してきました.その中で,社会を観察して問題を見極め,さまざまな価値観を理解して解決のアプローチを発想し,さらにその先の社会を考えるという思考プロセスを,暗黙知として培ってきました.

そうした経験を踏まえた上で,出口先生の特別講演を聴き,社会システム科学がどういった知的営為であるのか,暗黙知であった思考プロセスをようやく認識することができました.そして,社会システム科学の思考は,私たち自身が望む社会を手にするために重要な思考力であるということも理解しました.

そうした上で私の研究は,社会システム科学の思考を,データサイエンス・シミュレーションなどを駆使して高度に実現しようとする研究分野の進展に対して,ささやかな貢献をしたものだと思います.今後は,より明確にこの認識を持って社会システム科学を学び,研究を進めたいと考えています.